指輪の変形直し
今回のご紹介は外せなくなった指輪(カルティエ バレリーナ)のリングのカット
その後の変形直しとサイズ直し になります。
カルティエ リングのカットはすぐ出来たのですが、、、
カットしただけでは外せなくて、こんな感じに指輪を広げる必要があるので変形が
さらにダイヤの留めもこんな感じに
ダイヤが欠けたわけでなく、地金が覆い被さってる状態です
指輪は弱い箇所から変形するので、ダイヤの付いてる所は地金が薄いのでこうなります。。。
ただ、外せない指輪の時は対処のしようがないんですよね(ToT)
気分的には、、、 かなり不安な状態です。。。
ということで、まずは変形直しです
ゆっくりといろんな工具を駆使して丸みを戻していきます。
変形直しは、こんな時はこの工具!! みたいなバリエーション増えてきました(^^)
修正してはマイクロスコープで確認、また修正の繰り返しです
ふぅ~、カルティエの指輪 ここまで戻しました~
うん、サイズも目標7号なので いい感じです。
空いているスペースにPt950(プラチナ)のパーツを差し込みます。
ということで挿し込むパーツ作り、、、
こんな感じの手持ちのPt950 の地金を塊を
トンカチとローラーと使って、四角棒にして、、、
ココからカットとして必要な大きさのパーツを作ります。
パーツ出来上がり
理由があって、少し大きめの作りました
正確にはサイズ7号から7号へ戻す作業になります。
なので、リングカッターの刃の幅だけ地金を足す必要があるのです。。。
今回は外側(表面)は溶接機で共付け、内側から溶けやすいロー材で溶接(ロー付け)しました。
少し大きめのパーツごと打ち込んで共付けするのでコンモリです
内側もロー付け(溶接)をして綺麗に整えていきます。
うん、いい感じで最終研磨も終了です。 一番上がサイズ直し部分です。
そしてカルティエ バレリーナの変形直し と サイズ直し終了です~
後ろ側のカルティエの刻印はかろうじて残っています
ダイヤは取れやすい状態だったので、小さな玉グリで4点留めすることにしました。
画像でも4点留めの跡がうっすら見えると思いますが、実際の指輪ではほぼ見えません
サイズ直しした箇所です。 正確にはサイズ7号から7号に戻したサイズ直しだけど(^^;)
そして、、、この変形の指輪(カルティエ バレリーナ)が、、、
ここまで戻ったんですよ、もう自分でもがんばったと思います、ハイ(^^)
もちろん完全な円は出ていません これ以上負荷を掛けたくなかったんです。
内側の刻印のことや強度が落ちてる箇所がある、ということを考慮しました
リング内側の型番もほぼ残りました
ただ、刻印の近くは研磨できないのでキズが残っています。
直せていない箇所もあります。。。
こんな感じに変形により凹んだ箇所ができてしまいましたが、ダイヤに近すぎるので、、、
このままでいったほうが良いと判断
そして、カルティエの指輪(バレリーナ)を無事納品できました~
ただ、今回の変形直しは厳しいという印象でした。。。
指輪の幅とダイヤの大きさが同じくらいの場合はデザイン的にはカッコよくていいのですが
ダイヤの付近で変形が激しいんですよね
みなさま、指輪は外せなくなる前にサイズ伸ばしに出してもらえると
お客様ご本人にも、お財布にも、職人さんにとっても優しいんです(^^)
さぁ~、ただ今、朝の6時半~ 気持ちいい~
6月後半戦はオーダージュエリーの製作ラッシュ突入です~
(2020.6.11 追加分)
同じように外せなくなった カルティエ バレリーナ(ピンクゴールド)を補強してサイズ直し
ブログでご紹介しています (公開日:2020/03/21)
アトリエエッグではいろんなブランドの指輪のサイズ直しや修理をしてきました。
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