ミルグレインのサイズ伸ばし
今回はティファニーのミルグレインのサイズ直しと修理 です
指から外れなくなったということで、指輪のカットした後にサイズ伸ばししました。
デザインはこんな感じ この指輪を5号ほどサイズUPさせます
両サイドにミルグレインが入れてあるんですが、どこまで表現できるのか心配でした
この指輪(ミルグレイン)はカット後に広げるのにとても苦労しました。
とにかく内側へのテンションが強いため、ヤットコ(ペンチ)で広げても戻ってしまうんです、、、
ということで、新型の自作の器具をぶつけ本番で使用しました
こちらの器具は製作ブログでご紹介しています☆
外れなくなったリングを綺麗にはずす器具 公開日:2019/11/08
特徴はヤットコでリングを掴まないから、リングへのダメージが少ないこと(内側のブランド刻印など)
あとは内側へのテンションがあっても楽々リングを広げられることです。
広げた状態の指輪、、、が2本。。。
今回はご夫婦でリングが外れなくなってしまったんです
まずは何番UPか調べないといけないので、元に戻してみます。
目標のサイズまで広げてみると、、、 このぐらい地金(Pt950)を足す必要があるんです。
そして、今回のサイズ伸ばしがいつもと違う点です
いつもは無地の地金を差し込んでサイズUP、そしてデザインに合わせて削り出しますが、、、
この指輪の変形ミルグレインを地金で作り出すのは厳しいと判断。。。
ワックスで製作して鋳造でパーツを作成することにしました
そして、鋳造へ~
指輪の方をよく見るとミルグレインの間隔が男性用と女性用で違うんです
もぉー、なんで同じ間隔じゃないのー!!
と思いながらパーツもリングのミルグレインに合わせて製作しました(^^;)
パーツを差し込んでみて、断面のすり合わせをします。
うん、押し込めばちょうどいい感じです(^^)
押し込んで、ロー付け(溶接)~
リングの内側を整えて、サイズがきちんと出てるか確認します。
一度目は出ていないので、もう一度 糸ノコを入れてサイズを出しました
目標のサイズが出たら、リング表面の凹みをプラチナで埋めていきます。
内側はこんな感じ、、、 ティファニーの刻印も残っていますね
リング表面を工具を使って小キズを取りながら、表面を締めます。
そこから面ムラなどが出ないように丁寧に研磨をしていきます。
同時に両サイドのミルグレインを整えていきます、、、、
が、これがやはり厳しかったです(><)
たぶん、ローラーのようなもので強い圧を加えながらミルグレインを入れていったと思うのですが
独特の表面テクスチャー(色味というか光沢)が付いているんですよね
なので、仮にカッチリ同じ形状が作れたとしても色味や光沢が少し違う感じになると思いました
そして、ティファニーの指輪のサイズ直しが仕上がりました~
男性用の指輪 (正面がサイズ直し部分、5~6mmくらいが差し込んだパーツ)
女性用の指輪。 こちらも正面がサイズ直し部分、5~6mmくらいが差し込んだパーツ
女性用は特に難しかったです、ほんとに(ToT)
お客様にはあらかじめミルグレイン部分は違いが出るとお知らせいたので、ここでストップです。
やれることは試したので、これ以上 手を加えてもよくならないと判断しました。
ただ、この画像は拡大画像なので実際の指輪はではもう少し目立たなくなると思います。
お客様もそう言われていたので、そして気に入ってもらえたようで無事納品できました~
アトリエエッグでティファニーのミルグレイン のサイズ直しや修理した場合は
このレベルで仕上がります、 という ご紹介で拡大画像で載せてみました。
その他、横から見ると
男性用のティファニーの刻印ですがこんな感じです。 クッキリ残っています
女性用は「FF」の辺りが薄くなっています。 これはリングを広げる際にヤットコで掴んだためです。
ただ、ヤットコでは広げることができなかったので途中から自作の器具を使いました。
メンズは新しい器具で広げたので、刻印へのダメージはありませんでした。
という感じに、今回のブログは長かった~
そして手強いサイズ直し&修理のご紹介でした(^^;)
アトリエエッグではいろんなブランドの指輪のサイズ直しや修理をしてきました。
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